2020年7月7日火曜日

南へ

3月終わりあたりにいく予定だった南の島釣り旅、コロナの為に中止した。そして県を跨ぐ移動の自粛も解除されたのでいざ島へ!

島に着くと曇り時々雨、地元より暑いがその差は大きくはない。

浜を目的地へ向かい歩く。暑いんだろうなぁと思っていたけど、曇ってて歩ける、全然歩ける。
潮が引き、むき出しになり歩きやすい平らなリーフの上を気持ちよく歩く。片側は山、もう片側は大海原。
とある浜には海ガメの足跡だらけ、産卵だね。
5mごとに足跡が何十とある。カメの力強さよ。

途中にある行く手を阻む難所を巻く山道への入り口を発見。
グローブにレッグカバーを装着して突入。トゲトゲ痛タタタなアダンをかわし入るがあれ?こんな藪藪だったっけ?バックパックの横に付けてる釣竿が蔦に何回も引っ掛かる。ん?夏だから藪が育ってるんかな?!と進むが藪過ぎて通れない、バックパックはずしたり、擦りむいたり…
いやこれちがうな! 
もう一回少しもどって…と三回ほど挑むも行き止まる。だめだ…藪が凄すぎる…諦めよう、こんなことしてたら潮が満ちてきて歩くの辛くなる…引き返して水場のある浜で過ごして、もうそこで諦めよう。と決断して浜に降りる。
すると5mほど先にテープが…こっちかよ!ほんとの入り口発見。
うーん、行くか?やめるか?
よし、行こう。間に合う!俺なら!the 勘違いw
アダンをかき分け中に入る。
そうそう!ここ、ここ!見たことある景色を歩くが30分ほどロスしたので潮があげちゃうから焦る。がここまでの疲労と暑さの為に一歩が出ない、何度も何度も諦めかけるがどうにか尾根に出る。手前の浜で1泊すればいいのにね…なぜか自分をプッシュしてしまうダメな癖…そろそろ覚えようね、無理しないことw
山中では割るとイチジクみたいな実や特大ヤシガニを発見。

目的地までこのでかくて重いヤシガニは持って行けない…くそ、食いたいぜぇw
どうにか山を抜け目的地に到着するも、水場でしばらく白目。
今日はもう何もする気がしない、日陰を探して寝る。家も建てずに寝る。

日が落ちかけやっと重い腰を上げて屋根作る。いつもは風をかわすところを探して張るが今回は風が多方向から当たる所で日中日陰に少しでも入る場所、森の中ではないという条件の場所を探して。
風がないと暑くて寝られない、太陽直だと日中荷物が煮える、森は虫がいる、夏だから。
今回は一応バグネットも張ったけど浜に蚊は一匹もいなかった。

風の当たる場所、高く張り風通し良くした屋根、だのに、疲れてるのに寝付けない夜を過ごして翌朝。
疲れが抜けず、晴れて暑い。
朝一コーヒー、火を使わず水でw
焚き火する気になれない。
飴とゴマクリームサンド的なクッキーみたいので簡単朝飯。
風がここのところずっと吹き付けられていたこの浜はゴミだらけ、海洋に出てたゴミ達が浜に大集合
錆びた冷蔵庫まである!海にも沢山浮いていて浜から投げられるポイントの半分はゴミで釣りができない…
なるほど、なるほど。
竿を無理くり振るが力がでない。 
疲れは残るが「なにしにきたんだ?」と自分に問いかけたら「うん、釣り。」と竿を振る二匹小型のオニヒラアジを釣り上げる、さすがだな、ここ。いつもより一回り大きいルアー投げたけど釣れた。かんけぇねぇーのかなルアー(笑)

捌く元気がない…昼ごはんをリリースする。
日差しが強くなり日陰に避難。
昼寝、日陰が動いて引っ越し、
昼寝、日陰が動いて引っ越しの繰り返し。夏やべぇな…
スコールのような雨が突然ふる、気持ちいいのでそのまま寝てみた。ぬれぬれのヌー。
その時は最高だったけど晴れたら少し蒸れるw

腹がへる。熱いの食べたくないから食べたアルファ米の袋にカップヌードルリフィルを入れ水を注ぐ、はい出来上がり。水ヌードル、水曜日に脱ぐアイドルじゃないよ。食べられるのは元々の味のクオリティのおかげw
潮が引きはじめたので大物用タックルを持ちリーフの上に立つ。
大きなハタ系が飛び出してくるが食わず…カスミアジが追っかけてくるが食わず…
目の前を俺と同じ位の大きさのサメが悠々と泳ぐ、やめるかな…暑くてやる気が沸かない。
帰りにシャコ貝発見、バールくれw 発見して食わず。
日陰に避難、弱いくせに持ってきた泡盛1口飲んで寝る。
日陰が動いて引っ越し、寝る
日陰が動いて引っ越し、寝る。
いよいよ日陰がなくなる…チーン(ToT)
夕方おかず釣るかなぁとか思ってたけど暑くて動きたくない、10円ハゲみたいなのが沢山ある日陰で白目、再び。

翌朝
カメの卵を狙って浜にイノシシがウロウロと、美味そうだなあいつ…
大物狙いは空振り、小物に狙いをかえイロイロと



ん?腰の左が痛い。寝違えたのか?竿を振るのをやめて「あたたたた、駄目だ」と流れ着いた冷蔵庫の上に座り込むこと数回。
なんだ?なんだ?
とりあえずウンコするか、とウンコするとウンコと一緒にオートマチカリーに出るおしっこが赤茶色…血尿。腰の痛み、血尿、ウンコしたい感じ、はぁ、今かよ…
尿路結石。
釣りを止め、水飲んで砂浜の段差を飛び降りる、何度も。
はぁ、今かよ。
日陰を探して横になる。
カラスが近くに寄ってくる。
「いてぇよぉ、助けてくれよぉ」
とカラスに言うが、近くにきて様子を見るだけで助けてはくれないw 死んだら食べる気か?それとも心配してくれてるのか? 
前者だろうな…絶対死なねぇ!w
数時間横になると身体が急に軽くなり、元気が急に出てくる!あれ?落ちたかな?膀胱に石。何回もやってる人は尿路が広がってて落ちやすいとか言う。それか!?いいんだか悪いんだか…
ここまでの元気の無さはこいつが原因だったんだな。
そんなんしてたら潮引いてリーフが顔を出す。
よし!おかず獲ろう!エサ釣りだな。
ヤドカリ天国と言うよりもヤドカリ地獄位いるヤドカリを貝から無理やり出す、ごめんけど。
貝もいくつか取る。エサにするため。
糸と針だけの簡単仕掛けにヤドカリ着けて竿を振る。
くくくんっ!すぐに当たるが合わせが決まらずエサをとられる。
貝をつけるがまったく食わない…
ヤドカリ付けると当たる。
数回合わせに乗らずヤドカリが無くなる…取りに行くと潮あげてきちゃうなぁ…あ、カニにするか。と周りを探すとそこらじゅうにカニw手で獲ろうとするとササッと逃げられる、どうせ潰すからと足で踏むと簡単に獲れる。
カニは手で獲るな、足で踏め。
(ヌー語録)
潰したカニは食いがいい!
早速クチナジを釣り上げる。美味しそうw
おかず獲れたから釣りはやめて捌く。ほんとうは軽く皮あぶると皮美味いんだけど、火を使いたくない、暑いから…刺身からめんどくさくて丼に変化。十分美味。
ありがとうね、エサからいくつかの命。と感謝。



それにしても暑い、気温もだけど日差しがヤバい。半端な日陰でスマホを充電してると「高温の為に充電を停止します」的になる。
夜は満月で明るい、多分釣れるな、やれば釣れるな…やらねぇけど。汁が飲みたいが焚き火はしたくないのでエスビットで簡単にインスタントうどんを。今回初の火。

食いながら考える。
明日戻るかな…身体変だったの治ったけど、ここはなんかあったらヤバい場所だし、帰れる時に帰るかなと超安全判断をくだす、まあ一番の理由は高温の為に浄水器通した水がプラスチックな味がする様になったことなんだけどね、飲まないと熱中症だし飲むと気持ち悪いし。

翌朝
潮に合わせると朝かなり余裕があるので釣りをする、最終日にはいつも何かある。
そう、朝一の一投目の一巻き目、投げたミノーが食われる。
ん?中型のオニヒラかな?位の感じ。それが数秒後一気に走る!ドドドドーッ!強目のドラグを軽々出していく!やべぇ!でけぇ!
よし、気合いをいれ…あれ?外れた…後ろのシングルフックに軽く掛かったんだな…フックアウト…
あぁ少ないチャンスをまんまと逃しましたよ、ちゃんと。
その後は沈黙と言う暗黙の演目。

今回このルアー達しか投げてない、これだけでも良かったのかなぁ?スゲー沢山持ってきたんだけど…軽量化とは程遠い。


さて帰るかな。
帰りは傘無しでは死んだな位な日差し。まずい水一応最低限積んで歩くが飲みたくないのでリーフから山を見て谷地形のところをめがけて陸に行くと水を見つけられて岩からしみでる水を直飲みできた。うん、うまい。
それにしてもリーフの上に残る水が風呂の温度…
俺はもう絶対に夏はここ歩かない! 
絶対に! 
と誓う。
いつもの帰り道が、
いつもの帰り道と同じく感じたんだ。
なげーな、めんどくせーなとw